明日から長崎大学で開かれる日本教育工学会に参加します。
私が関わる発表とワークショップのお知らせです。
重田勝介のページ・オープンエデュケーションと教育工学
Katsusuke SHIGETA・Open Education and Educational Technology
2012/07/12
MOOC(Massive Open Online Courses)の盛り上がりと、見えてきた課題
ここ最近、私が研究しているオープンエデュケーションの活動について、人前でお話をする機会を何回か頂いています。先月は、私が所属している日本教育工学会のシンポジウムにお招き頂きました。こんな場所で私が話をしていいのかしら…?という疑問を最後の最後まで拭えないままでしたが、いったいあれは、あのときの私は大丈夫だったのだろうか…?と、未だに不安になる今日この頃です(汗)。
オープンエデュケーションの活動の話は、東大TVやiTunes Uなど、私が職場で携わっている仕事とは関係しますが、それを除いては、全く個人的に面白がって調べたり、果ては情報サイトまで作って楽しんでいるだけの話なので、はからずも目をかけて頂いて、恐縮している今日この頃です(本当ですよ)。
さて、今日ご紹介したいのは、ここ一年ほどで急速に注目を集めはじめたMOOC(Massive Open Online Courses)です。ムーク、とでも呼ぶのでしょうか。和訳すると「大規模公開オンラインコース」。インターネット上で学習コースを無料で公開し、受講したい人は誰でも自由に受けることができる取り組みです。
オープンエデュケーションの活動の話は、東大TVやiTunes Uなど、私が職場で携わっている仕事とは関係しますが、それを除いては、全く個人的に面白がって調べたり、果ては情報サイトまで作って楽しんでいるだけの話なので、はからずも目をかけて頂いて、恐縮している今日この頃です(本当ですよ)。
さて、今日ご紹介したいのは、ここ一年ほどで急速に注目を集めはじめたMOOC(Massive Open Online Courses)です。ムーク、とでも呼ぶのでしょうか。和訳すると「大規模公開オンラインコース」。インターネット上で学習コースを無料で公開し、受講したい人は誰でも自由に受けることができる取り組みです。
2012/06/15
教育のオープン化を始める・続けることの難しさ:専修大講義のリフレクション
先日、望月先生@専修大にお誘い頂いて、専修大ネットワーク情報学部でのご講義にゲストとして出させて頂きました。
「オープンエデュケーションと大学」と題して、ICTを用いた教育のオープン化がもたらす可能性と課題について話をしました。 既に学生は講義以前に、OERやOCWなどのオープンな教材(OER:Open Educational Resources)の予習を済ませていたので、私からはこのような活動の背景や、大学における実務担当者としての実感について述べました。
「オープンエデュケーションと大学」と題して、ICTを用いた教育のオープン化がもたらす可能性と課題について話をしました。 既に学生は講義以前に、OERやOCWなどのオープンな教材(OER:Open Educational Resources)の予習を済ませていたので、私からはこのような活動の背景や、大学における実務担当者としての実感について述べました。
2012/05/17
iPadを取り入れたアクティブラーニング教室「SACLA(西武台アクティブラーニングラボ)」
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| SACLA (西武台アクティブラーニングラボ) |
SACLAは生徒1人1台のiPadや多面プロジェクター、可動式の勾玉型什器などが備えた教室です。ICT機器とアクティブラーニング向け什器とを組み合わせ、生徒の主体的で能動的な学びを支援する学習環境をつくることを目指しています。
本年度より施行された新学習指導要領では、生徒の生きる力をはぐくむことを目指し、思考力・判断力・表現力を育成し言語活動を充実することが目指されています。これらの力を養うためには、生徒が学習内容への考えを深め、互いに交流しながら能動的に学ぶことが求められます。
グローバル化が進み複雑化する現代社会において、子どもたちは「答えのない問い」に向き合い、様々な情報を活用しながら学び、他者とコミュニケーションしながら問題解決にあたり恊働することが不可欠です。SACLAは、これからの時代を生きる子どもたちに必要な能力や学習スタイルを身につけることを目指して設計されました。
西武台新座中学校では、教育カリキュラムの4本柱の1つに「ICT活用教育」を掲げています。iPadのような「ポストPCデバイス」と呼ばれる、素材収集やメディア制作・共有を一括して行える機器を用いて、ICTを「学びのためのツール」として使いこなすことが重要です。
SACLAではiPadを活用し、生徒が自ら集めた情報を分析・評価し、その成果を統合的にアウトプットする能動的な学習活動「アクティブラーニング」により、学習内容への理解やモチベーションを高める授業づくりを展開します。本年度は総合的な学習の時間や社会科などで、仲間・学校・地域などをテーマに「チャレンジ学習(Challenge-Based Learning)」と呼ばれる学習形態を取り入れた授業を行うことを計画しています。
西武台新座中学校によるSACLAの運営を、私重田が統括するプロジェクトチームが支援しています。チームには、東京大学教養学部の中澤明子助教(@akkie_n)、早稲田大学博士課程の福山佑樹さん(@fumituki85)、千葉大学教育学部の福嶋俊さん(@ShunFukushima)、同学部研究生の近藤麻紀子さん(@makikonkon)が加わっています。プロジェクトチームはSACLAの利用と授業立案、研究活動の支援を担っています。
ご興味をお持ちになられた方は、西武台新座中学校または私宛にまでおしらせ頂ければ幸いです。
ホーム|西武台新座中学校
http://www.seibudai.ed.jp/junior/
2012/04/14
【解説】EPUB電子書籍「東大発2012」の楽しみ方
私の所属する大学総合教育研究センターより、「働く」をテーマにした東大学部生によるインタビュー集の電子書籍「東大発2012」が公開されました。
大学総合教育研究センター: 「働く」をテーマにした東大学部生によるインタビュー集、電子書籍「東大発2012」をiTunes Uにて無償公開
http://www.he.u-tokyo.ac.jp/2012/04/2011itunes_u.html
「東大発2012」は、教養学部の講義「メディア創造ワークショップ」で学生が制作したインタビュー集を電子書籍化したものです。講義について中原先生がブログ上で紹介をされています、ぜひご覧下さい。
NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 「自ら発信すること」で「自分のキャリア」を考える:電子書籍「東大発2012」のiTunesU無償公開
http://www.nakahara-lab.net/blog/2012/04/2012itunesu.html
私はこの講義で、インタビュービデオの制作や電子書籍の制作などの技術支援を担当しました。「東大発2012」は、iTunes UにてEPUB形式(電子書籍のフォーマットの一つ)の電子書籍で公開されています。EPUB形式の電子書籍は、iPhoneやiPadのアプリ「iBooks」やPCのEPUB対応アプリで読むことができ、英語圏では標準的なフォーマットになりつつあります。
「東大発2012」を読むには2通りの方法があります。
(1)iPhoneやiPadにアプリ「iTunes U」「iBooks」をインストールして読む
(2)PCからPDFファイルで読む
iOSデバイスをお持ちでない方のために(2)の方法も用意しましたが、基本的に「東大発2012」は(1)の方法で読むことを念頭に開発されています。「東大発2012」を最大限楽しむには、(1)の方法がおすすめです。
この方法について、ここで簡単に紹介します。
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1)iPhoneやiPadにアプリ「iTunes U」をインストールする
App Storeで「iTunes U」のキーワードで検索し、アプリ「iTunes U」の紹介画面に移動します。「Appを入手」を選んでインストールします(無料)。
EPUBを読むアプリ「iBooks」をインストールしていない場合、ここで入手してください。
2)アプリ「iTunes U」を起動し、「東大発2012」を入手する
iTunes Uを起動すると、教材が並ぶ本棚が現れます。左上の「カタログ」をクリックし、「東大発2012」のキーワードで検索します。候補から「コース」の方を選びます(画像の赤枠)。ポップアップした画面の「無料購読」を選ぶと、画面が本棚に戻り「東大発2012」が表示されます(画像の赤枠)。
3)電子書籍とインタビュービデオを見る
「東大発2012」を選択すると、講義概要の画面が表示されます。左のリストから講師情報を見ることができます。
右側に「情報」「投稿」「メモ」「教材」のタブがあります。今回「投稿」は使いません。「メモ」タブでは、感想などのメモ書きを残すことができます(自分だけが見れます)。
「教材」タブを選択すると、電子書籍とインタビュービデオ、授業を紹介するウェブリンクが表示されます。「東大発2012」を選択すると、電子書籍がダウンロードされます。
電子書籍はアプリ「iBooks」で閲覧します。文中にハイライトやメモ書きを残すこともできます。インタビュービデオは「教材」タブから、または電子書籍の中のリンクから見ることができます(Safariが起動します)。
書き残したメモ書きは、「メモ」タブからまとめて見ることができます。便利です。
メモ書きやEPUBファイル上のハイライトは、自分のApple IDに紐づいています。そのため、同じApple IDでログオンしているiPhoneでも、「東大発2012」を入手すると同じメモ書きが表示されます。iCloudの機能が使われているようです。面白いですね。
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入手方法の説明は以上です。
「東大発2012」では、先日追加されたiTunes Uの新しい機能「コースパック」を使っています。以前iTunes Uでは「コレクション」という、ビデオや配布資料を並べた音楽のプレイリストのような形でしか教材を提供することができませんでした。「コースパック」を使うことによって、講義ビデオや配布資料、講義に関連するウェブリンクをまとめて提供するだけでなく、講義ごとにApple IDに紐づいたメモ書きや投稿もできるようになりました。
OpenEducation Update JP: Appleが新しいiBooks、iBookstore、iTunes Uを発表
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追記(2012.4.14) 「東大発2012」以前に、日本のiTunes Uで「コースパック」を使った教材として、明治大学「ファッション・ビジネス論」がありました。訂正させて頂きます。
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「東大発2012」を、どうぞお楽しみ下さい!
2012/04/01
論文掲載と共著出版:2011年度のおわりに
今月は2つ嬉しいニュースがありました。
まず1つ目。日本教育工学会論文誌に、教育実践開発論文「大学初任者教員が悩みについて対話するオンライン環境を用いた実践と評価」が掲載されました。早稲田大学の大川内さん、東京大学の舘野さん(@tatthiy)、早稲田大学の福山さん(@fumituki85)、徳島大学の香川さん、田中さん、アクション・デザイン代表の加藤雅則さん、カウンセラーの上田純子さんと連名です。共著者のみなさま、実践にご協力頂いたみなさま、数々助言を下さったみなさま、粘り強いご査読を頂いた査読者のみなさま、ご支援頂いた全ての方々に御礼申し上げます。
着想から5年、研究着手から4年、実践から3年、論文投稿から1年…全てが遥か昔のことのように思えます。この論文では、最近の若手教員が抱える「不安」や「悩み」をいかに乗り越え、よりよいキャリアを築くかということが問題提起の原点でしたが、これは同時に当時着任して間もなかった私自身が、職業人生において抱えた課題でもありました。この論文で提示できた「答え」は些細なものでしかないかもしれませんがが、私自身のこれまでの5年間と重ね合わせ、非常に感慨深い仕事となりました。
2つ目。日本生産性出版より、「職場学習の探究 企業人の成長を考える実証研究」が出版されました。私は本書の第10章「ビジネスパーソンの海外経験がキャリア成熟に与える影響」を担当させて頂きました。この本は、東京大学 大学総合教育研究センター 中原先生が、学際情報学府でひらいているゼミに所属する大学院生による共著です。足掛け2年弱、これも長い道のりでした。私自身、大規模調査の分析をしたことは始めてで、調査法や統計分析など(コソコソと隠れて…)改めて勉強し直しながらの執筆となりました。
私の章では、ビジネスパーソンが留学や海外赴任などの海外経験を経ることで、将来に向けてのキャリア発達への意識(キャリア成熟)が高まるのか、について調査分析を行いました。この問いも、実は私にとっては自らの経験に照らし合わせ考えた部分が多分にありました。私は2年前に客員研究員として海外留学し、このことが自身のキャリア発達にとって大きな影響を与えたと考えています。執筆には苦労も多くありましたが、自身の経験を振り返りながらの貴重な体験となりました。
Amazon.co.jp: 職場学習の探究 企業人の成長を考える実証研究: 中原 淳, 木村 充, 重田 勝介, 舘野 泰一, 伊勢坊 綾, 脇本 健弘, 吉村 春美, 関根 雅泰, 福山 佑樹, 伊澤 莉瑛, 島田 徳子: 本
http://www.amazon.co.jp/dp/4820119974
そうこうしているうちに、明日から平成24年度です。私自身、東大に来て6年目となり、区切りや転機を感じはじめるようになりました。来年度は新しい業務に研究、執筆活動と目白押しで、今から善くも悪くも胸騒ぎが止まりません…。これまでと変わらず、一歩一歩頑張ってゆく所存です。
引き続き来年度も、どうぞ宜しくお願い致します。
まず1つ目。日本教育工学会論文誌に、教育実践開発論文「大学初任者教員が悩みについて対話するオンライン環境を用いた実践と評価」が掲載されました。早稲田大学の大川内さん、東京大学の舘野さん(@tatthiy)、早稲田大学の福山さん(@fumituki85)、徳島大学の香川さん、田中さん、アクション・デザイン代表の加藤雅則さん、カウンセラーの上田純子さんと連名です。共著者のみなさま、実践にご協力頂いたみなさま、数々助言を下さったみなさま、粘り強いご査読を頂いた査読者のみなさま、ご支援頂いた全ての方々に御礼申し上げます。
着想から5年、研究着手から4年、実践から3年、論文投稿から1年…全てが遥か昔のことのように思えます。この論文では、最近の若手教員が抱える「不安」や「悩み」をいかに乗り越え、よりよいキャリアを築くかということが問題提起の原点でしたが、これは同時に当時着任して間もなかった私自身が、職業人生において抱えた課題でもありました。この論文で提示できた「答え」は些細なものでしかないかもしれませんがが、私自身のこれまでの5年間と重ね合わせ、非常に感慨深い仕事となりました。
2つ目。日本生産性出版より、「職場学習の探究 企業人の成長を考える実証研究」が出版されました。私は本書の第10章「ビジネスパーソンの海外経験がキャリア成熟に与える影響」を担当させて頂きました。この本は、東京大学 大学総合教育研究センター 中原先生が、学際情報学府でひらいているゼミに所属する大学院生による共著です。足掛け2年弱、これも長い道のりでした。私自身、大規模調査の分析をしたことは始めてで、調査法や統計分析など(コソコソと隠れて…)改めて勉強し直しながらの執筆となりました。
私の章では、ビジネスパーソンが留学や海外赴任などの海外経験を経ることで、将来に向けてのキャリア発達への意識(キャリア成熟)が高まるのか、について調査分析を行いました。この問いも、実は私にとっては自らの経験に照らし合わせ考えた部分が多分にありました。私は2年前に客員研究員として海外留学し、このことが自身のキャリア発達にとって大きな影響を与えたと考えています。執筆には苦労も多くありましたが、自身の経験を振り返りながらの貴重な体験となりました。
Amazon.co.jp: 職場学習の探究 企業人の成長を考える実証研究: 中原 淳, 木村 充, 重田 勝介, 舘野 泰一, 伊勢坊 綾, 脇本 健弘, 吉村 春美, 関根 雅泰, 福山 佑樹, 伊澤 莉瑛, 島田 徳子: 本
http://www.amazon.co.jp/dp/4820119974
そうこうしているうちに、明日から平成24年度です。私自身、東大に来て6年目となり、区切りや転機を感じはじめるようになりました。来年度は新しい業務に研究、執筆活動と目白押しで、今から善くも悪くも胸騒ぎが止まりません…。これまでと変わらず、一歩一歩頑張ってゆく所存です。
引き続き来年度も、どうぞ宜しくお願い致します。
2012/03/03
EnCampに参加:学習プログラム担当者としての感想
3月1日、2日と、「EnCamp」に参加しました。
私がゲストとして出させて頂いている、中原研究室の春合宿の枠で行われたイベントです。様々な大学から多くの学生・教員・ゲストが集まり、大変な盛会となりました。参加されたみなさん、楽しかったですね。お疲れさまでした。
EnCamp
http://www.facebook.com/EnCamp2012
私は、3つあった学習プログラムの1つ「研究方法論」の準備と運営に関わりました。去年の春合宿では、助教が学生に対して研究方法論などを教える「学習プログラム」を担当していたので、あるテーマ(実験計画法など)の講義と学習活動を一人で考えていました。今年のEnCampでは、学生が主導となって講義と学習活動を考えたので、私は文献を紹介したり、講義内容に助言したり、学習活動のアイデアを出したりなどのお手伝いをすることになりました。準備から当日までの間、いくつか感じたことについて書きたいと思います。
・一つのテーマをじっくり扱う時間構成はうまくいった
学習プログラムでは、エスノグラフィ・単一事例実験法・アクションリサーチ・デザイン実験、の4つを扱うことが決まっていましたが、最大の懸念は与えられた時間が2時間しかないことでした。参加者が4つのうち1つの方法論しか学べないのではもったいないので、4つの方法論についての講義を全員に連続して行うことも検討しましたが、そうすると1つの方法論あたりの講義時間が十分とれません。
リーダー脇本さんのアイデアで、最初の30分で4つの方法論の概要と特徴について、担当者が入れ替わりながら簡潔に説明した後、参加者が興味を持ったグループを選択する形式としました。全員に4つ全ての方法論を伝えることは叶いませんでしたが、参加者の反応を見ていても、最初の30分の概説を入れたことで、折衷案としてはうまく機能していたのではと感じました。これは偶然ですが、この前のプログラムの進行方法は対照的な形式だったため、緩急のついたプログラムの組み合わせになったことも幸運でした。
・各グループの講義と学習活動も比較的好評だった
私が準備から最も主体的に関わったのは、エスノグラフィのグループでした。私自身エスノグラフィの経験が乏しく不安でしたが、担当の保田さん・伊澤さんが方法論をよく勉強されていて、分かりやすいスライドによって講義がされていました。今回あえて、エスノグラフィの「データと記述」「プロセス」に絞ったことで、内容をシンプルにすることができました。ただデータの構造化の手法など、今回取り扱えなかった要素もあったため、文献紹介などフォローアップが必要かもしれません。
エスノグラフィに限らず、他のグループの講義と学習活動も、大変よく練られたものでした。準備にはほぼ一月が費やされており、担当者の費やした努力は並々ならぬものでしたが、参加者は学習プログラムを楽しんでいたようで、苦労が報われました。
・参加者への「おもてなし」とゼミ合宿の「学び」
学習プログラムの準備段階での懸案の一つは、参加者が多様なため、興味対象や既有知識の見積もりが難しかったことでした。議論の結果、学部生レベルでもある程度は理解できるように、図をできるだけ多く使う、学術的なキーワードをわかりやすいものに言い換える、などの工夫がされました。担当者は扱うテーマについて理解することと同じくらい、このことに時間を使いました。このような工夫をする中で、担当者の方法論についての理解がより深まったようにも感じられました。
ゼミメンバーだけで行う合宿とは異なり、広く参加者を募る場合、場の「ゲスト」を「ホスト」がもてなす「おもてなし」の構えが生まれます(これは、場の学びが相互貢献を前提としていても変わりません)。全ての参加者によりよい時間を過ごしてもらうために、「ホスト」は自らの成果と同時に、全員の成果を高める努力を行います。この「おもてなし」をどこまで追求するかは、ゼミ合宿に何を求めるかに関わる問題です。これは学習プログラムだけに限ったことではないかもしれませんが、多様な人々が集まる「学び」の場をいかに成功させるかが、EnCampを通して一つの大きなチャレンジだったように思えました。
私がゲストとして出させて頂いている、中原研究室の春合宿の枠で行われたイベントです。様々な大学から多くの学生・教員・ゲストが集まり、大変な盛会となりました。参加されたみなさん、楽しかったですね。お疲れさまでした。
EnCamp
http://www.facebook.com/EnCamp2012
私は、3つあった学習プログラムの1つ「研究方法論」の準備と運営に関わりました。去年の春合宿では、助教が学生に対して研究方法論などを教える「学習プログラム」を担当していたので、あるテーマ(実験計画法など)の講義と学習活動を一人で考えていました。今年のEnCampでは、学生が主導となって講義と学習活動を考えたので、私は文献を紹介したり、講義内容に助言したり、学習活動のアイデアを出したりなどのお手伝いをすることになりました。準備から当日までの間、いくつか感じたことについて書きたいと思います。
・一つのテーマをじっくり扱う時間構成はうまくいった
学習プログラムでは、エスノグラフィ・単一事例実験法・アクションリサーチ・デザイン実験、の4つを扱うことが決まっていましたが、最大の懸念は与えられた時間が2時間しかないことでした。参加者が4つのうち1つの方法論しか学べないのではもったいないので、4つの方法論についての講義を全員に連続して行うことも検討しましたが、そうすると1つの方法論あたりの講義時間が十分とれません。
リーダー脇本さんのアイデアで、最初の30分で4つの方法論の概要と特徴について、担当者が入れ替わりながら簡潔に説明した後、参加者が興味を持ったグループを選択する形式としました。全員に4つ全ての方法論を伝えることは叶いませんでしたが、参加者の反応を見ていても、最初の30分の概説を入れたことで、折衷案としてはうまく機能していたのではと感じました。これは偶然ですが、この前のプログラムの進行方法は対照的な形式だったため、緩急のついたプログラムの組み合わせになったことも幸運でした。
・各グループの講義と学習活動も比較的好評だった
私が準備から最も主体的に関わったのは、エスノグラフィのグループでした。私自身エスノグラフィの経験が乏しく不安でしたが、担当の保田さん・伊澤さんが方法論をよく勉強されていて、分かりやすいスライドによって講義がされていました。今回あえて、エスノグラフィの「データと記述」「プロセス」に絞ったことで、内容をシンプルにすることができました。ただデータの構造化の手法など、今回取り扱えなかった要素もあったため、文献紹介などフォローアップが必要かもしれません。
エスノグラフィに限らず、他のグループの講義と学習活動も、大変よく練られたものでした。準備にはほぼ一月が費やされており、担当者の費やした努力は並々ならぬものでしたが、参加者は学習プログラムを楽しんでいたようで、苦労が報われました。
・参加者への「おもてなし」とゼミ合宿の「学び」
学習プログラムの準備段階での懸案の一つは、参加者が多様なため、興味対象や既有知識の見積もりが難しかったことでした。議論の結果、学部生レベルでもある程度は理解できるように、図をできるだけ多く使う、学術的なキーワードをわかりやすいものに言い換える、などの工夫がされました。担当者は扱うテーマについて理解することと同じくらい、このことに時間を使いました。このような工夫をする中で、担当者の方法論についての理解がより深まったようにも感じられました。
ゼミメンバーだけで行う合宿とは異なり、広く参加者を募る場合、場の「ゲスト」を「ホスト」がもてなす「おもてなし」の構えが生まれます(これは、場の学びが相互貢献を前提としていても変わりません)。全ての参加者によりよい時間を過ごしてもらうために、「ホスト」は自らの成果と同時に、全員の成果を高める努力を行います。この「おもてなし」をどこまで追求するかは、ゼミ合宿に何を求めるかに関わる問題です。これは学習プログラムだけに限ったことではないかもしれませんが、多様な人々が集まる「学び」の場をいかに成功させるかが、EnCampを通して一つの大きなチャレンジだったように思えました。
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