先週末、ようやく引っ越しが終わりました。一部の学生さんに「どこに行くんですか?」と聞かれてしまいましたが、何のことはない、隣の部屋への引っ越しでした。しかし引っ越しの苦労に距離は関係ありません。
規模としては他に例をみない、教育のオープン化を主目的にした、教育コンテンツの開発拠点です。多くの方に支えられて2年強。皆様のご協力に深く感謝します。
時期柄でしょうか、この時期は学生の方から、大学院進学について相談を受けます。
経済的事情以外、進学を妨げる理由は私には思いつきません。大学は青年期に、多様なモノの見方を持った人に出会う、確率の最も高い場所です。そのような経験が、それ以降の人生に知的好奇心を高くもって、学び続けられる生き方につながるでしょう。ただし、いわゆる高等教育を受けていなくても、常に学ぶ姿勢を持つ素晴しい方は山ほどおられます(私の義父はその模範です)。どこにいても、学ぶこと、変わることに躊躇しない姿勢を持つことが鍵になるでしょう。
しかし大学とは、研究者になる以外、一般的にいつまでもいられる場所ではありません。どんな立場でも関わり方でも、そこを離れるときが必ず訪れます。そのとき、どうすればいいのでしょうか。一つは、大学で培った人々とのつながりを大事にすることでしょう。少なくとも、ここはいつでも、いかようにも戻って来られる場所です。大学はいつでもあなたを待っています。
今日は今年度最後の日。夜にはあちこちで歓送会が催され、明日から新たな職場に向かう人々で溢れます。仕事を愛し、仕事に愛された人々の旅立ちの季節。手を振って見送ります。