今日は午前に、webcast.Berkeleyのコンテンツ確認・配信を担当しているRichard Bloom氏にインタビューをしました。以下がその概略。
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■webcastのコンテンツ管理
webcastは、LMSのbspace上に作られたアドミンツールで一括管理されている。
収録された映像は講義室でエンコードされ、自動的にETSのサーバにアップロードされる。
コンテンツの最終確認をしてツール上で許可を出すと、そのクリップは自動的に学内のInformation and Science Technology(IST)にアップロードされ、学内外からアクセスできるようになる。
■教員が、webcastを使う手順
1 教員がwebcastを使える教室にアサインする
2 自動的にwebcastを使いませんか、という招待メールが教員に届く
3 アプルーブすると、自動的に録画が予約され、毎授業ごとに録画される
4 それに前後して、Copyrightの許諾の書類がETSと部局間で交わされる
■収録コンテンツには三つの種類がある
1 ビデオ収録:スタッフが出向いて、ビデオと映像を収録する。バックアップはDVCAM
2 "Screencast":スクリーン+タブレットで書き込んだ軌跡+オーディオが配信される (試験的に運用中)
3 オーディオ収録:朝から夕方まで、自動的に録音され、自動的にETSにアップロードされる(これは1−3全てにあてはまり、それぞれのバックアップとして使える)
■webcast管理画面の機能
・プレビューファイルを確認できる
・問題があればそのファイルをダウンロードして、QuicktimeやSoundtrackで修正して、書き替えることができる
・確認が終わったコンテンツを自動的にアップロードすることができる
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UCBではwebcastよりはるか前、1995年からBerkeley Internet Broadcasting System (BIBS System) が運営されていました。そのノウハウが現在のwebcastに引き継がれ、そしてこれから開発されるOpencast Matterhornのリファレンスになります。ちなみにBIBSの成果は論文化されており、当時のシステム構成や利用データを見ることができました。
これでETSの中の、webcast部門についての調査はほぼ終了です。何せ規模が違う、ノウハウの量と質が違う、歴史が違う…と圧倒させられました。私の研究とは別に、webcastのノウハウやOpencast Matterhornを、日本でも役立たせることができるかもしれません。
明日からようやく週末。体調もまだ万全でないので、静養+家事をすることにします。