2009/09/09

At Cal Day23: グローバルな人材育成に、欠かせないもの

今日はBASでESL授業の初日。着くと成績順にクラス分けの名簿が貼り出されていましたが、一番上のクラスにアサインされていて、びっくり。ついていけるか、不安。
初日は文法の授業でしたが、思った以上に分かりやすく、勉強になりました。出国前に予習した内容を再整理できて、とても有意義でした。こんな授業だと毎日通いたいですが、それでは語学留学になってしまいます…全般的にとにかく時間が足りません。それが一番の悩みです。

午後からはオフィスで、大学の組織研究の海外論文を調査。私の印象だと、UCBは東大以上に電子化が進んでいて、私の興味範囲だと90%以上その場でダウンロードできるので、本当に助かります。これだけでも、来た甲斐があります。
夕方に帰宅。

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先日ご紹介した黒川先生が書かれたものを読んでいると、これからは「インターナショナル」ではく「グローバル」な人材を育てなくてはならない、そのために若者が早くから異文化に触れ、つながりを作る機会を作るとが大事だ、との指摘をされています。

恥ずかしながら、これまで"international"と"global"の違いをはっきりと意識することはありませんでした。

-international: existing, occurring, or carried on between two or more nations
-global: of or relating to the whole world; worldwide
 (Oxford Dictionaryより)


例えば私はフルブライト基金の援助を受けて米国に来ていますが、このグラントがこれまで狙ってきたのはその成り立ち上、globalというよりはinternationalな人材育成だったかもしれません。またその育成には、滞在期間も十分ではないように感じます。

こちらに来てまだ3週間ですが、この短い期間の間にも、強く感じていることがあります。それは、もしグローバルな人材育成に、若者が海外に出ることが必要条件であるならば、彼らを「海外へ送り出し」「海外で支え」「自国で受け入れる」システムが不可欠であろう、ということです。

いかなる人材育成においても、異なる業種・専門性を持った人々同士の人材交流に効果があることは、様々な研究や実例により示されています。私はこの「人材交流」が大変重要なキーワードだと考えていますが、ただ若者に「海外に出るべし」と背中を押すだけでなく、彼らを現地で支え、帰国後彼らにとっての「出口戦略」が描きやすい仕組みを作ることが、人材交流、ひいてはその育成をより後押ししうるのではと考えています。

日本が海外において、他のアジア諸国の中でプレセンスが下がっているとの見方がありますが、少なくともキャンパスで、私もその傾向を強く感じています。あくまで私見ですが、例えば中国や韓国、台湾などの国々は、既に上に述べたようなサイクルを持っていると感じます。これが彼らの強さであり、裏返せば日本の弱さではないでしょうか。