2011/10/26

Open Education Conferenceに参加(1):オープンな教育資源(OER)のいま


今週は米国にて「Open Education Conference 2011」に参加しています。この学会ではオープンエデュケーションや、オープンな教育資源(Open Educational Resources: OER)の推進と活用について議論されています。学会はBrigham Young UniversityのSchool of Educationが主催し、Hewlett財団が支援しています。


Open Education 2011 Conference
http://openedconference.org/2011/




学会が開かれているユタ州は全米でもOERの活用が盛んな州の一つです。「Utah Open Textbook Project」と呼ばれる、学校で有料の教科書のかわりに無料のOpen Textbookを使い、教育コスト削減や学習効果への効果を実証的に調べるプロジェクトもあります。

Utah Open Textbook Project
http://utahopentextbooks.org/

初日のKeynoteにて、教育省の担当者によるプレゼンテーションがありました。米国では労働省による生涯学習などは除き、教育の実施は各州に委ねられている経緯もありますが、オープンエデュケーションについての政府の役割は、オープンエデュケーションに関わる人々が活躍できる「エコシステム」を作ることだと述べられていました。政府が活動主体になるのではなく、舞台を作るという戦略が印象的でした。

初日では主に、OERの開発と再利用についての発表が多く見られました。OERに関わる人々の興味は、教材をとにかくオープンにするというフェーズから、オープンにした教材のアクセスを容易にし、教材同士の結びつきを強め、質を高めるかというフェーズへと移っています。教材同士をつなげるツールやLMSとリンクさせるプラットフォームの提案など、その解決方法について提案されていました。

学会の模様はYoutubeにて、無料で視聴できます。興味を持たれた方はぜひご覧下さい。

openedconference さんのチャンネル - YouTube
http://www.youtube.com/openedconference