2008/11/13

筑紫哲也氏より、のこされたもの

昨夜、TBSテレビの「久米宏のテレビってヤツは?」を見た。

番組サイト
http://www.mbs.jp/tele-yatsu/

番組内で、先日亡くなった筑紫哲也へ向け、久米宏が発した言葉が印象的だった。
「ご冥福をお祈りします、とは言いたくない。できるならもう一度、生まれ変わってほしい。
 あなたに代わる人は、まだ現れていないのだから」と。

---
思えば十数年前、私は平日の夜、毎晩十時からの「ニュースステーション」と十一時からの「ニュース23」をはしご見?していた。浅薄だという人もいるだろうが、そこにいたお二人は、今の私のモノの見方に少なからず影響を与えた。
久米氏は生粋のアジテータとして、筑紫氏は随一のジャーナリストとして、テレビという制限された枠を最大に生かしメッセージを発しうる、能力と胆力を持ち合わせた数少ない存在であったように思う。

その後、私自身もいつしかそのルーチンから離れ、テレ東のWBSを見ていればいいか、という人間になってしまっていた。現在までの社会の変化に感化されていたのではと、今さらながら思う。

---
最近のテレビニュースは面白くない、と言われることがある。その要因はいろいろ取りざたされるが、「言論」が変質しているのは、なにもテレビだけの問題ではない。数々の書籍を、雑誌を、ブログをみるといい。いつのまにか世のなかは、対話を諦め自己完結した「一人語り」で溢れている。

しかし、私自身が求めているのは、モノローグでなく、ダイアログへとつながるメッセージである。

昨夜テレビを通じて、また先日近くでも、ダイアログを求め、悩んでいる人たちを見た。
きっと今世紀は「対話の時代」となる。私もその時代に、微力ながら携わっていきたいと考えている。